「彼女にむかって吹く風」 あとがき

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 とある地方の深夜のバラエティ番組で、「見えない生活」という特集を時折組んでいるのです。
 そこに出てくる女のコ(二十代半ばくらいでしょうか)は、全盲ではないのですが、極度の弱視で、見えない生活を日々送っています。
 この女のコの前向きで、自分の不便な生活を少しも嘆いていない様は、見るたび非常に感心させられます。
 深夜番組故、最初から最後まできちんと見たことはないのですが、この番組の中で、全盲の女性の家を訪問する企画がありました。こちらは息子さんをひとり育て上げられた、多分六十代くらいの女性なのですが、とても見えない生活をしているようには思われないわけです。
 ふたりとも、お化粧はきちんとしているし、身なりを非常に気遣っているし、それだけでなく、掃除からお料理までちゃんと毎日自分の手で行っているのです。(揚げ物までするんですよ! びっくりです。)ふたりとも、家族から自立しひとりで暮らしているのです。
 どうしてそんなことができるのかと、とにかく驚くことばかりでした。
 「彼女にむかって吹く風」は、その番組を見て暫く経ってから全盲の女性が登場した小説を読んだこともあり、自分の中で勝手に思い描いたお話です。
 足りない部分も多々あるとは思いますが、ご理解いただければと思います。
 感想等ございましたらこちらまでお願いします。


2006/8/10 choco
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